つんくさんの始球式
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(以下は、rainbowさんからのレポです。ありがとうございました。)

「やたら歌の上手い漫才師やと思った。」
これは近鉄バファローズの佐々木監督が、初めてつんくさんを見た頃の印象です。
この監督のたっての希望で97年4月8日、大阪ドーム初の公式戦(近鉄×ロッテ)を飾る為、つんくさんが始球式を務めることとなりました。
この日、真っ赤な野球のユニフォームに上からは近鉄の公式スタジャンを羽織ったスポーティな格好、なのに首から上は当時のつんくさんそのもので、ツンツン頭にフルメイクをしていたました。そして元気よく一塁側ベンチから登場。
♪関係ないじゃん どんなヤツも〜っと「そんなもんだろう」をBGMに、マスコット人形と一緒に運動会の入場行進さながら、手を大きく振り足を高く上げながらマウンドに上っていきました。

時間にすれば僅か数分の出来事だったのですが、つんくさんのパフォーマンスもさることながら、それに対する周囲のリアクションがとても私にとっては興味深いものでした。
ラジオ実況中継のゲストに来ていたハイヒールモモコさんは
「つんくクンて、私と同じシャネラーなんですよー」
と今振り返ると、そんな時もあったなあ(でも去年の紅白では久々にシャネルのチョーカーを付けてましたね)と少し懐かしい事を言ってられました。
実況アナが
「今日はいつもより女性のお客さんがいっぱい来ていらっしゃいますねー」
という言葉どおりに内野スタンドには団扇を持ったファンが大勢駆けつけていました。
「シャ乱Qのつんくさん、いよいよ投球動作に入りました」
というアナウンサーの声を少しドギドキしながら聴いていた次の瞬間
「おっと! つんくさんが滑ってボールが手から離れてしまいました!」
という叫びに一体つんくさんの身に何が起こったの!と私は姿が見えないだけにかなり動揺したのですが、そこですかさずモモコさんが
「つんくクンて歌手なんですけど、お笑いも少し入っているんですよねー」
とフォローしてくれたので一安心。アナウンサーも
「つんくさん、ズッコケてくれました。」
と訂正する始末でした。
同席していた解説者の村田好美氏は
「なかなかいいピッチングでしたね。きっと自信があったんでしょうね。だからああいうこと(ボケてくれたこと)をしたんでしょう。これでちゃんと投げられなかったら、な〜んだということだったのですが」
と言われたように結果は、見事に真ん中やや高めのストライクが決まりました。
でも本当はこの時つんくさんは、かなり緊張していたとのことです。
一方、5階のVIPフロアでは、佐々木修氏、稲尾和久氏と女性一名が試合が始まるのを和気あいあいとしながら待っていました。特に稲尾さんはもう既にビールジョッキを片手にお酒が回っている様子で
「シャ乱Qて去年、阪神のファン感謝祭に出ていたけどホンマはどこのファンやねん」
と、ボヤいていました。この方は野球を全然知らない人にとってはタダのおっさんですが、かつて「神様、仏様、稲尾様」と呼ばれていたこともある、往年の名投手なのです。こんなにスゴい方が、シャ乱Qの存在を知っていること自体に、私は感動しました。そして、つんくさんが投げようとすると
「よし見てやる、野球をやっているかどうかはフォームを見ればわかる」
と元プロ野球選手らしいことを言われた瞬間、いきなりつんくさんがボケをかましたので出鼻をくじかれてしまったようでしたが、佐々木さんは
「アイツ、ネタ仕込んできやがったなあ」
と、苦笑されていました。
でも見事始球式を終えた後は
「うん。これは野球をやっとる。なかなか良い球を投げた。」
と、往年の名投手も褒めておられました。
始球式の模様は、この日あらゆるニュースのスポーツコーナーで放送されましたが、その後も各局の「プロ野球珍プレー好プレー」番組で散々流れていました。
どこも一様に「さすが関西人!やってくれますね〜」といったコメントが付いてきました。
また、つんくさん自身も選手サロンで食べたうどんが美味しかったことや、大勢の近鉄の選手からボールにサインを頼まれたこと等々ANNで色々と体験を話してくれていました。

私自身は結構なプロ野球フリークなので、此までにも老若男女問わず様々な方が始球式を務めてこられてきたのを観てきました。けれど野球を始めとしたスポーツを仕事とする人以外で、硬式ボールをキャッチャーに届くまでの距離を、しかもストライクボールを投げた人は見たことがないような気がします。
きっと、つんくさは陰で相当練習を積まれていたんだろうと想像してます。
どんなことに対しても真剣に取り組むその姿は、私にはたまらなく魅力的なのです。

(by rainbow
 
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